
昨年琥珀を看取って一年経たないうちに、今度は銀が旅立ってしまいました。

琥珀と一緒に我が家に来た蘇芳という猫は、4年という短さでリンパ腫により旅立ちました。
リンパ腫、腎臓リンパ腫、喉頭がん…親もがんで亡くしているので、もう生き物が旅立つ時はほぼがん、という認識になってしまいました。
その経験からがんと言えども多種多様で、今回も呼吸器系という初めての状況だったので、闘病記録をまとめておこうと思います。
いつか同じような状況に直面して、少しでも情報が欲しい方が辿り着いた時のために。
発症から病気の詳細がわかるまで
この日の記事にまとめています
闘病中に処置できたこと

ネブライザーは通販で購入しました

酸素ハウスは病院で教えてもらったレンタルサービス
これは緊急を要したので、申し込みの電話をした当日に特約店まで受け取りに行きました。配送の場合は翌日以降になります。
闘病中に実践したこと
- 好きなものを好きなだけ与える
- 甘えたいモードの時は飽きるまで応える
- 何を欲しているのか注意深く観察しておく

好きなものを好きなだけ与える
緩和ケアにおいて人間でもある程度共通することではありますが、食べたいものを食べられる時間が僅かです。栄養たっぷりとか、添加物がどうとか、もうこの時点ではどうでも良いと思います。食べるという喜びを可能な限り楽しむことが最期の幸福度を左右すると感じています。
食べることで体に大きな負担をかけ、容体が著しく悪化するような場合は悩むところではありますが、それでも食べたいという望みが勝つ場合は食べて良いと思っています。

甘えたいモードの時は飽きるまで応える
猫はある程度自分の死期を予感しているんじゃないか…と思うことが多いです。飼い主の思い込みかもしれませんが。思い込みであっても、最期に思い切り応えてあげることができたと思えるかどうかで、別れの後のメンタルダメージの程度が変わるなと感じています。これは自分自身のために実践しておくべきと思っているものです。

何を欲しているのか注意深く観察しておく
これは衰弱していく中で、いち早く何を望んでいるのか察してあげられるようになるため。水が欲しいのか、どの餌が欲しいのか、撫でて欲しいのか放っておいて欲しいのか。トイレに行きたいのか、どこに移動したいのか…
いつ何を口にして、どれくらいの頻度でトイレに行って等、観察すべきことは四六時中になってしまうので完全に把握するのは不可能です。ただ、何をして欲しいのかを察するためには、可能な限り良く見ておくこと。元気なうちから衰弱していく中でサインが変化したりもしますが、よく観察しておくだけで何をしてあげたら良いのかは比較的わかるようになります。
これは上記の「甘えたいモードの時は飽きるまで応える」の時間も含まれるので、大事なコミュニケーションだと感じます。
闘病中に感じた変化
- 呼吸の状態
- におい
- 居場所
- 食欲
- トイレ

呼吸の状態
喉頭に腫瘍ができているので、最終的に呼吸が十分にできなくなることが確実です。検査手術をして僅かに腫瘍を取り除き、鼻炎も抑えたために一旦呼吸がスムーズになっていました。そこからまた呼吸時に音が鳴るようになっていき、首の姿勢によっては呼吸し辛いのか体勢を変えたりするようになり、しきりに何かを飲み込むような仕草が増え…と、様々な症状が現れていました。
医者から伝えられた注意すべき症状は以下のようなもの
- 呼吸時に大きく胸部が膨らんで一生懸命空気を吸おうとする様子
- 呼吸のスピードが早くなる
- (腫瘍の痛みに関して)喉をしきりに掻く
- 「カーッ」と乾いた音で空気を吐き出すような仕草
銀の場合は比較的空気は吸えていると判断できる時間が長く、呼吸不全が起こったのは最後の日だけのように思います。おそらく少しずつ気道は塞がっていたのでしょうが、なんとかかろうじて、うまく呼吸できていた子なのでしょう。
痛みに関してはあまりそれを感じさせる様子がなく、痛み止めの処置をすることはありませんでした。
におい
食欲もあり、まだ普通に生活できていた時点から、少しずつ体内から出ていると思われるにおいが気になっていました。最初は抱き上げた時にかすかに感じる程度でしたが、最後の数日間は周囲にいるだけでわかる程度になりました。俗に言う死臭というもので、アンモニア臭というよりはケトン臭と言われるにおいなのかな…?と思っていますが、詳しくないので断定できません。とにかく死期が近い生き物から発するにおいです。
居場所
衰弱が進むと隠れられる場所にいる時間が長くなります。元気な時ほど広い場所でリラックスできています。どこにどれくらいの時間落ち着いて居るかによって、体調の具合がわかります。
食欲
食べられるもの、体が受け付けるものが徐々に変化していきます。昨日まで食いついていたおやつも、急ににおいを嗅いだだけでえづいたりするようになります。美味しく食べられるものを都度探せるように、喉を通りやすそうな餌を数種類常備するようにしていました。
トイレ
自力で行けるかどうか、排泄トラブルが起こっていないかどうか…これがいつできなくなるか、というところなのですが、個体差があるなと感じる要素です。
昨年旅立った琥珀は腎臓リンパ腫のためにしばらくオムツ生活が続きましたが、最初にリンパ腫で旅立った蘇芳は全く必要ありませんでした。今回喉頭がんの銀は、最後の日に一度だけ失禁し、そのタイミングでオムツを装着しました。
蘇芳は当時4歳、闘病4か月ほどでトイレに関しては記憶にないほど特別な処置が必要なし。
琥珀は13歳、闘病3か月ほどで、トイレの近くで失敗するようになっていき最後の一週間ほどオムツ使用。腎臓トラブルなので色やにおいを注視していました。
銀は12歳、闘病2か月ほどで最終日に失禁。自力で歩ける状態でトイレに一旦向かおうとしたけどやっぱりやめたという様子で戻り、座り込んでからの失禁でした。量は多く、拭いたものを確認したら色が濃かったので血尿もあったかもしれません。

あとは当然ですが、体重の減少という変化があります。
琥珀の時はしきりに計測して把握しようとしましたが、今回はもう自分のメンタルケアとして頻繁に計らないようにしていました。病院の診察時に計測されるので把握はするのですが、体重という情報に過敏になってしまうと無理にでも食べさそうとしたり、どうにかしたいという気持ちが芽生えて良くないと思い。
亡くなった時にしたこと
- 体を拭く
- 脱脂綿で穴を塞ぐ
- 保管の場所を用意し、保冷剤と空調で可能な限り冷やす
- 火葬場の予約
- 火葬時に一緒に入れたいものの用意(花やフードなど)
- 酸素ハウスのレンタルサービス解約の手続き
- 保険の解約手続き
- かかりつけ医への連絡

体を拭く
幸いペット用のボディシートのようなものがあったので、それで全身拭いてあげました。衰弱が進むと毛づくろいができなくなるので、毛並みが悪くなりがちです。それに加えて涎や吐瀉物、排泄物がどうしても付着してしまうので、ボディシートが無い場合は濡れたタオルや丈夫なペーパーなどで拭いてあげると良いと思います。
脱脂綿で穴を塞ぐ
口、鼻、肛門、一応耳にも詰めました。使ったのは普段化粧で使っているようなコットンです。鼻は特に細かく千切って。
この作業は実は自分でしたのは初めてです。蘇芳も琥珀もまだ病院が開いている時間に旅立ったので、急変したタイミングで病院に連絡し、直後に息を引き取りつつもその状態で病院へ連れて行きました。そこで死亡確認され、向こうで体を拭いたり詰め物をしたりしていただきました。
今回銀は日付が変わる深夜に旅立ったので、自宅で亡くなった後の作業を済ませました。
保管の場所を用意し、保冷剤と空調で可能な限り冷やす
身体が完全に入るダンボールを用意し、タオルを何枚か敷き、その上に大きめの保冷剤をいくつか入れます。その上にペット用トイレシートを敷き、遺体をおさめます。
トイレシートが必要なのは、どうしても脱脂綿では抑えきれなかった体液が出てしまうから。どこからどの程度出てしまうかは個体差があるのでなかなか予想がつかないところです。
今回は夏場なので遺体のお腹の上にもタオルで包んだ保冷剤を置きました。
狭い部屋で冷房18度設定で可能な限り冷やし、一晩安置しました。
火葬場の予約
遺体は長時間安置するには、ドライアイスなどでかなりガチガチに冷やし固めないと難しいです。私は早めに見送ってあげたい性分なので、亡くなった直後の作業が済んだらすぐに予約作業をしました。今は電話じゃなくてメールやネット上の予約システムがあるので、深夜でも受け付けられるのが助かります。
火葬時に一緒に入れたいものの用意(花やフードなど)
私はいつも立ち合いの個別火葬をお願いするので、最後に棺…というか猫なのでバスケットなのですが、そこへフードや花を入れてあげることができます。普段食べていた餌から、最後食べたくても食べられなかったものまで色々用意しておきました。火葬場の方で、市販の容器から出して火葬時に支障のない容器に入れ替えてもらえるので、どんな商品でも持っていけば対応してもらえます。(火葬場によるとは思います)
今回は深夜に亡くなり、翌日午前中に火葬場の予約を第一希望にしたのですが、お迎え前に花が買いに行けるように時間の都合を考えました。
酸素ハウスのレンタルサービス解約の手続き
今回は最初は日額で料金が増えていくというレンタルサービスを契約していたので、必要がなくなれば1日でも早く解約手続きをした方が良い、というものでした。医療に関してのレンタル品は色々存在すると思うので、何を早めに手続きすべきかは前もって把握するのが大事だと思います。
保険の解約手続き
ペット保険に入っている場合は、解約手続きも必要です。これは亡くなってからいつまでの申請が必要かは保険会社によるかもしれません。
かかりつけ医への連絡
それぞれの状況によるかもしれませんが、少し落ち着いたタイミングで病院へ電話で報告します。
今回の場合は自宅でネブライザーをするにあたり、薬液やそれに使用する医療用の資材を受け取っていました。それらの中に医療廃棄物も含まれるので、自宅で処分せず病院へ返す必要があります。
返却時に、銀のために買っていたけど元気な胡桃には与えるのを躊躇うな…という、栄養補給用のフードも一緒にお渡しする予定です。これも病院によりますが、私がお世話になっているところはそういったフードがカウンターに置かれ、必要な方に無料で配布するよう配慮されています。
それらの用事で病院に伺う機会があるので、その時に先生に直接お礼の言葉を伝える予定です。

あとはご家庭それぞれですが、私はお寺に納骨する方針です。四十九日を過ぎてから、自分のタイミングで蘇芳や琥珀が眠るお寺に連れて行ってあげようと思います。
とりあえず今回の備忘録としてはそんなところかな…
自分の感情吐露としてはThreadsでつぶやいたのでもういいかなと思っています。
銀については病院での安楽死を考えていたのですが、それが叶わなかったことについてつらつらと書くと長すぎるのでもうやめておきます。
去年の引っ越しに加えて、10年以上共に暮らした猫たち2匹とも別れたというこの状況、何か大きく過去と断絶された感覚があります。良いとか悪いとかそういう感覚じゃなく、全てが過去のものとして切り離された感覚。
ちょっとまだ呆然としていて何も感情がまとまっていないのですが、とにかく銀がむこうの琥珀と再会できていたらいいなと。そう祈るばかりです。
よく甘える子でした。幸せな猫生だったと思ってくれてたらいいな。
10年間ありがとう、銀。
